迷わず書ける!「青色申告承認申請書」の書き方と選ぶべき帳簿(記入例あり)

確定申告の基本・知識

開業届とあわせて絶対に提出しておきたいのが「所得税の青色申告承認申請書」です。

最大65万円の特別控除など、フリーランスにとって最強の節税効果をもたらす青色申告ですが、「申請書の書き方がわからない」「どの帳簿を選べばいいの?」と手が止まってしまう方も多いはず。

この記事では、現役の会計事務所スタッフが、初めての方でも迷わず記入できるよう、「青色申告承認申請書」の具体的な書き方と、とりあえずこれを選んでおけば間違いない「帳簿の選び方」をわかりやすく徹底解説します。この記事を見ながら進めれば、5分で申請準備が整いますよ!

提出前に確認!提出期限とフォーマットの入手方法

書き始める前に、まずは基本ルールをおさらいしましょう。

  • フォーマットの入手方法 国税庁のホームページからPDF形式でダウンロード・印刷できます。税務署の窓口でも直接もらえます。
  • 提出期限(超重要!) 原則として「事業開始日から2ヶ月以内」(1月1日〜1月15日までの間に開業した場合は、その年の3月15日まで)です。この期限を1日でも過ぎると、その年は青色申告ができなくなるため、開業届と同時に提出してしまうのが鉄則です。
  • 提出先 ご自身の納税地(基本的には自宅または事務所の住所)を管轄する税務署です。

「青色申告承認申請書」の具体的な書き方・記入例

それでは、実際の用紙に沿って上から順番に書き方を見ていきましょう。

① 上部:基本情報の記入

ここは開業届に書いた内容とほぼ同じです。

  • 税務署長・提出日: 提出する日付と、管轄の税務署名(「〇〇」税務署長)を記入します。
  • 納税地: 原則は自宅の住所(住民票のある住所)でOKです。「住所地」にチェックを入れます。
  • 上記以外の住所地・事業所等: 自宅とは別に店舗や事務所を構えている場合のみ記入します。自宅兼事務所の場合は空欄で構いません。
  • 氏名・生年月日・職業・屋号: 開業届と同じ内容を記入します。屋号が決まっていなければ空欄でも大丈夫です。
  • マイナンバー(個人番号): 提出時にはご自身のマイナンバー12桁の記入が必要です。

② 下部:「青色申告に関する事項」の記入

ここからが本番です。項目ごとに解説します。

  • 令和〇年分以後の所得税の申告は…: 青色申告を始めたい年(通常は開業した年)を記入します。(例:令和8年に開業したなら「8」)
  • 1. 事務所・事業所等: 上記の「納税地」以外に店舗などがあれば記載します。自宅のみで仕事をするフリーランスの方は「無」でOKです。
  • 2. 所得の種類: フリーランスとしての事業収入がメインであれば「事業所得」にチェックを入れます。
  • 3. いままでに青色申告承認の取消し…: 初めての申請であれば「無」にチェックを入れます。
  • 4. 本年1月16日以後新たに業務を開始した場合: 今年の1月16日以降に開業した方は、開業届と同じ「事業開始日」を記入します。
  • 5. 相続による事業承継: 新規開業であれば「無」にチェックを入れます。

【最重要】「その他参考事項」の帳簿の選び方

申請書の中で最も迷うのが、一番下にある「6. その他参考事項」の帳簿選びの欄です。ここをどう書くかで、受けられる節税効果(控除額)が変わってきます。

(1) 簿記方式の選び方

ここは迷わず「複式簿記」にチェックを入れましょう!

青色申告の最大のメリットである「最大65万円(または55万円)の特別控除」を受けるためには、複式簿記での帳簿付けが必須条件です。「簡易簿記」を選ぶと10万円の控除しか受けられません。

「複式簿記なんて難しそう…」と思うかもしれませんが、ご安心ください。当ブログで無料配布している『青色申告用Excelツール』は、お小遣い帳感覚で入力するだけで、自動的に複式簿記に変換される仕組みになっています。簿記の知識ゼロでも複式簿記で申告できるので、堂々と「複式簿記」を選択してください。

(2) 備付帳簿名の選び方

たくさんある帳簿名の中から、自分がどれをつける予定なのか丸で囲みます。「どれを選べばいいか全くわからない!」という方は、一般的なフリーランスであれば以下の6つに丸をつけておけば、まず間違いありません。

【一般的に丸をつけておくべき6つの帳簿】

  1. 現金出納帳(現金の出入りを記録)
  2. 預金出納帳(銀行口座の出入りを記録)
  3. 経費帳(事業で使った経費を記録)
  4. 総勘定元帳(すべての取引を科目ごとにまとめた最重要帳簿)
  5. 仕訳帳(すべての取引を日付順に記録した最重要帳簿)
  6. 固定資産台帳(パソコンなど10万円以上の資産を買った場合に記録)

※もし、商品を仕入れて後から代金を受け取ったり支払ったりする業種(物販や卸売など)の場合は、さらに「売掛帳」「買掛帳」にも丸をつけておきましょう。

実務上のポイントとして、ここに丸をつけたからといって、税務署からすぐに提出を求められるわけではありません。過度に心配せず、上記を参考に丸をつけて提出してください。

また、クラウド会計ソフト(クラウトに限らず)等の導入で上記帳簿は日常の取引入力と共に自動で作成されて行きますのでご安心ください。

提出方法はスマホ(e-Tax)が圧倒的におすすめ

作成した申請書は、印刷して税務署に郵送したり直接持参したりすることも可能ですが、現在はスマートフォンを使ったオンライン提出(e-Tax)が圧倒的に便利でおすすめです。

マイナンバーカードさえ手元にあれば、国税庁のサイトや、民間のクラウド会計ソフトが提供している無料の「開業支援ツール」などを使って、質問に答えていくだけで簡単に作成・提出が完了します。

まとめ:申請を出したら、Excelツールで記帳をスタート!

いかがでしたか?難しそうな「青色申告承認申請書」も、ポイントを押さえればあっという間に書き終わります。

  • 期限は開業から2ヶ月以内!開業届とセットで出す!
  • 簿記方式は「複式簿記」を選ぶ!
  • 帳簿は主要な6つ(現金出納帳・預金出納帳・経費帳・総勘定元帳・仕訳帳・固定資産台帳)に丸をつける!

無事に税務署への書類提出が終わったら、いよいよ日々の経理作業がスタートします。まずは、お金をかけずに当ブログの【無料Excelツール】を使って、日々の入力に慣れていきましょう。複式簿記への変換はExcelが自動でやってくれるので、初めての青色申告も安心して乗り切れますよ!

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